少し時間が経ってしまいましたが・・・
4月18日、奈良県立医科大学で講義を行いました
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昨年から非常勤講師に登録させて頂いています
昨年の講義では、アスリートのスポーツ障害や、婦人科疾患と
その対応などについて、事例的にお話をしました
今年はスポーツとアンチ・ドーピングの講義をさせていただきました
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日本アンチ・ドーピング機構(JADA)
アスリート委員メンバーの一人として
多くの皆さんに協力を頂きながら啓蒙啓発活動を継続しています

将来ドクターとなり、ご活躍される皆さんにとっては
とても大切な内容になると思います
皆さん、とても真剣にお話を聞いてくださいました

ご質問も、医師を目指されている立場、目線からの内容だと感じました
例えば・・・
競技の助力となる効能があり、しかし、その時点では
ドーピング規則違反となる禁止リストに入っていない場合使用可能なのか?

というような内容です
わたしは医師、薬剤師ではないので、お薬の詳細についての
問いにはもちろん回答ができませんが
アンチ・ドーピングのルール上の説明としては
回答ができると思いお伝えしました
禁止物質を同じように助力作用のある薬物は
禁止であることが明記されてるので
この場合はおそらく使用できない事になると思います

しかし、他に変えられる治療薬がない場合もありますね
アンチ・ドーピングのルールの中では
アスリートの責務と権利が明記されています
そのなかで、アスリートは適切な医療を受ける権利があるとされています
医師の診断を添えて、認証を受けることができますが
TUE(Therapeutic Use Exemption)という申請をする必要があります
そのために、次の4つの条件をすべて満たすことが義務付けられています

1.治療をする上で、使用しないと健康に重大な影響を及ぼすことが予想される
2.使用しても、健康を取り戻す以上に競技力も向上させる効果を生まない
3.ほかに変えられる合理的な利用方法がない
4.ドーピングの副作用に対する治療ではない

また、治療をしないと命に関わったり、健康に重大な影響を及ぼす場合
TUEの申請を得る前に医療機関で治療を受けることができますが
後に緊急性を証明する記録と共にTUE申請をすることが必要となります

誤解されがちですが・・・
「治療をしたいのに何も使えない」という事ではないのです
健康を取り戻すための治療であることを証明することが大切ですね
つまり、「あくまでも治療で、違反のつもりはないから大丈夫」
と一人で決めてしまわない事がとても大切だと思います

現在は、各都道府県にスポーツファーマシストという資格を持った
薬剤師さんがいらっしゃいますので、分からない場合は問い合わせができます
また、Global DROというサイトから処方薬と
市販薬(*情報蓄積中)についての情報を調べることが可能です

ドクターと一緒に、あるいは、薬剤師さん、スポーツファーマシストの方と
このサイトも利用しながら正確な情報を得る事で
正しく治療をうけ、ルールを守ってスポーツの参加ができます
お薬は健康を取り戻すものであり、競技の助力のためではない
そうした正しくプレーするためのルールを
アスリートだけではなく、社会の中で多くの皆さんと共有していきたいです

奈良の滞在時間は14時間ぐらいでしたが
奈良県立医科大学の田中康仁教授ご夫妻、諸先生方と
研究や医学のレクチャーなど交流のひと時も過ごすことができました
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奈良県地元の食材を用いたお料理
とても感激しました・・・
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わたしはスポーツ心理学やトレーニングに関する内容を研究していますが
異なる分野の先生方のお話しはとても勉強になります
励ましのお言葉を頂いて、スポーツの貢献ができる研究に向けて
更に努力していきたいと思いました